「中小企業の《経営論》」第10回:「社長は孤独」と自分でいう社長に感じる違和感

人材 コラム

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 「社長というのは孤独なものである」ということがよく言われます。

 あるビジネス誌が、中小企業の社長300人を対象に実施したアンケートの中で、「社長として孤独を感じることはありますか?」と尋ねたところ、「よくある」「ときどきある」「たまにある」の合計は86%だったそうです。

 さらに、これを年代別にみると、40代、50代は、「よくある」がほぼ4割前後と、他の年代に比べて高く、「ほとんどない」「ない」は、合わせても1割程度と低かったのだそうです。このように、多くの社長はかなりの頻度で孤独を感じ、さらにその中でも40~50代という働き盛りの社長が、最も孤独を感じている様子がうかがえたということでした。

 社長という立場になれば、組織の大きさにかかわらず、良し悪しを見極めて決める“判断”だけでなく、良いか悪いかもわからない中でも物事を決めなければならない“決断”を迫られる場面が数多くあります。こういうことは、誰かに相談できるような場合が少ないですから、こんな部分を指して「社長は孤独である」と言われれば、それを否定することはできません。やはり社長というのは大変なお仕事だと思います。

 そんな前提がある上でのお話ですが、私がときどきお会いする社長の中のお一人に、「社長は孤独だから……」ということを、何かことあるごとに口にする人がいます。もちろん社員などはいないところで、私たちのような社外の関係者や、経営者仲間との会話の中でのことです。

 おっしゃることはその通りですし、そんな一言が言いたくなるような状況も十分理解しているつもりですが、私の正直な気持ちとして、その言葉をすべて肯定的に受け入れることは、残念ながらできていません。社長は“孤独”であることが当然としていて、なおかつそれを肯定的に語る姿がどうにも腹落ちしないのです。

 その理由は二つあります。
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《小笠原隆夫/ユニティ・サポート》

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