「日本橋」に青空を。街づくり案提出へ

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日本橋上空の首都高速道路の移設撤去に向けて議論が本格化
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 東京の日本橋川に架かる「日本橋」(東京都中央区)上空の首都高速道路の移設撤去に向けて、関係者間の議論が本格化してきた。中央区は、日本橋川沿いで再開発計画を推進している地権者などと共同で、移設撤去を見据えた街づくり案の作成に着手した。再開発事業と連携した首都高の地下化の可能性などを詳細に検討し、地元関係者の合意形成を図る。国や東京都、首都高速道路会社など関係機関との事前協議も同時並行で進め、16年中には案をまとめる方針だ。
 街づくり案の作成は、地元の企業や住民らで構成する「日本橋再生推進協議会」(事務局・中央区)で1月に始めた。日本橋川沿いで計画されている五つの再開発計画の検討熟度が高まってきたことがきっかけだ。
 川の南岸では、西側から東側にかけて「八重洲一丁目北地区」「日本橋一丁目1・2番街区」「日本橋一丁目中地区(4~12番街区)」「日本橋一丁目東地区」の4地区、北岸では「日本橋室町一丁目地区」の1地区で、いずれも再開発準備組合が発足し、計画の具体化に取り組んでいる。
 こうした状況を受け、中央区の矢田美英区長は2~3月に開かれた定例区議会で、「地元の再開発計画が具体的な検討段階に入った今こそ、(首都高の移設撤去の)実現に向けた千載一遇のチャンスと捉え、国から可能な限り早期に移設の方針が示されるよう、強い覚悟を持って働き掛けるとともに、関係機関との協議に取り組んでいく」と表明。国からも「具体的な協議、調整を受け止めていくとの前向きな回答を得られた」と話した。
 再開発計画地に首都高を地下化して移設する場合には、5地区の再開発準備組合が足並みをそろえ、地下化を前提にそれぞれの事業を進めることが不可欠だ。そのためには、それぞれの再開発事業が個別に都市計画決定手続きに入る前に、首都高の移設撤去の方向性が固まっていることが必要になる。
 同協議会の関係者によると、地元からは「費用負担のあり方や、工期の見通しが示されないと(それぞれの再開発事業も)動きようがない」との意見がある。これまで同協議会などでは、川沿いの未利用容積を再開発事業に移転・売却する「容積移転」などの手法が検討されてきた。今後も地下化する場合に必要とされる膨大な事業費をどう工面するかがポイントとなる。
 川沿いの再開発計画は5地区すべてが2020年東京五輪後の工事着手を想定している。街づくり案の策定後、移設撤去の方向性が固まった段階で、それぞれの都市計画決定手続きに入る見通しだ。国家戦略特区や都市再生特区などの活用も視野に入っているとみられる。

東京・中央区ら協議会/「日本橋」再生計画/首都高移設撤去へ議論、16年中に地元案

《日刊建設工業新聞》

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