【時事エッセイ】怒りの成分は1分半

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 一体何に対しそんなに腹を立てているのか。いきなり暴力を振るうほどの怒りとは。JRや民鉄などが先週、昨年度に鉄道の駅や車内で起きた駅員・乗務員への暴力行為の集計結果を発表した▼その数792件。加害者の6割は酒気を帯び、ほとんどが男性という。注目すべきは、年齢層に大きな偏りがなく、50代や60代以上の加害者もそれぞれ2割程度を占めていること。キレやすい若者などととても言えない▼人生経験も積み、それなりの分別も身に付けているであろう中高年男が、酒の勢いも借りて丸腰の駅員に襲い掛かるとは何とも情けない話である。暴力は犯罪だから弁解の余地はないが、仕事や会社のストレスか何か、怒りの種があるのだろう▼人は怒りを誘発されると、ある化学物質が脳から放出され、生理的な反応を引き起こす。ただし、怒りの化学的成分は90秒以内には血液中から消え去り、反応は終わる-と米国の神経解剖学者ジル・ボルト・テイラーが『奇跡の脳』(新潮社)に書いている▼たった1分半、深呼吸でもして待ってみては。本紙の男性読者は皆もちろん紳士だろうから、参考まで。

回転窓/怒りの成分は1分半

《日刊建設工業新聞》

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