~ポストものづくり時代:5~低成長時代に生き残る戦略

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極細糸の開発・製品化で注目の佐藤繊維は、メーカーの域を越えてセレクトショップもオープン
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【記事のポイント】
▼高度成長期の価値観=大量生産・大量消費の発想は時代のニーズに合わなくなっている
▼既存技術の異業種への応用が新たな価値を生む
▼ジャンルの越境、シェアリングといった関係性の再構築が必要


■大量生産・大量消費のものづくりからの脱却

 日本のものづくりがどのような変革に迫られているか、繊維産業の栄枯盛衰の歴史をひも解くとその一端が見えてくる。そもそも、日本の繊維産業は明治維新の文明開化を機に大きく発展。主要輸出品目に名を連ねるほどの一大産業へと成長した。

 やがて、2度の世界大戦を経て高度経済成長期を迎える頃には、人々の服装が和装から洋装へと様変わりしたほか、オーダーメイドから既製服へと需要が大きく変化。国内需要が大きく拡大し、繊維産業の繁栄を後押しした。旺盛な消費意欲に対応するため、良い製品を安く、大量に生産するという考えが主流となっていった。

 しかし、いわゆるバブル経済の崩壊により国内需要が冷え込むと繊維産業は一気に低迷。大手企業を中心に円高等を背景とした生産拠点の海外移転が進む一方、海外からの安価な製品輸入も加速し、国内の繊維産業は競争力を失い、衰退の道をたどるようになった。ここに、大量生産・大量消費のものづくりは終焉したといえる。

 価格競争では大手資本や海外勢に太刀打ちできない――。そんな時代の変化にあって成功しているのは、価格ではなく価値へと目を向け、製品の市場競争力を高めた中小企業だ。繊維メーカーの佐藤繊維は世界中でも他に真似のできない極細糸の開発で、国内外の有名アパレルブランドから次々と注文を獲得している。

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《HANJO HANJO編集部》

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