【プロ人材と地方企業:2】町工場発のブランド、その販路を切り拓く先鋒

人材 コラム

高級無指向性スピーカー「Egretta」。漆喰風の本体などで独自性を出している
高級無指向性スピーカー「Egretta」。漆喰風の本体などで独自性を出している 全 2 枚 拡大写真
【記事のポイント】
▼下請け企業の自社ブランド設立では、大企業出身人材の営業力・人間関係が生きる
▼採用後には地方での再出発という環境変化への対応を待つことも大切


■自社ブランド開発の先にある問題

 新事業への参入、マーケットの変革への対応など、企業が新たなチャレンジを行うときには、その分野のプロフェッショナルが求められる。例えば、地域おこし事業において、地方創生リーダーを都市部から招聘するのはよくある話だ。近年では政府が進める「プロフェッショナル人材事業」など、地方企業や中小企業が人材を活用するための仕組みも整備されはじめている。

 広島県に本社を置くオオアサ電子も、プロフェッショナル人材を採用してビジネスを拡大させた企業の一つだ。同社では長年に渡って電子部品の下請けを手掛けてきたが、供給先の大手メーカーが事業をファンドに売却。仕事が激減したという。企業の存続も危ぶまれる中、同社がとった選択は自社ブランド製品の開発だった。

 自社製品の開発による“メーカーとしてのビジネス”への転換は、攻めの経営という視点では正攻法である。コモディティ化が進んだ白物家電や日用品においては、値段や品質、デザイン性、プレミアム戦略による差別化が可能な中小企業の成功事例は少なくない。

 オオアサ電子では液晶事業とともに、長年手掛けていた音響機器のOEM生産の技術を生かし高級無指向性スピーカー「Egretta」の開発に着手する。デザイン、技術、製造などのものづくりに関しては自社のリソースで解決することができた。そのうえで最後に残ったのが「どう売るか」という課題だった。

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《中尾真二/HANJO HANJO編集部》

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