~社歌コン 応募社の横顔:1~スタッフが思わず泣いた社歌-清澄白川の美容室
人材 コラム

■スタッフと通じた思いを歌に残す
16年9月に東京・清澄白河にオープンした美容院「Infinity」も、そんな社歌動画の制作を楽しんだ会社の一つです。オーナーの鈴木達也さんが社歌を作ったのは、オープン時にスタッフと確認した、「みんな一丸になってやっていこうぜ」という想いを形に残したかったから。きっかけは、新郎新婦がその思いを込めて歌う、結婚式で今流行りのレターソングでした。
「お客様の中にレターソングを作曲している方がいて、たまたまその話を耳にしました。記念に何かを残すときに歌もいいなと、その時に思いついたんです」
社歌を作るにあたって、メロディはその作曲家に頼めることになり、さっそく鈴木さんは歌詞を作りだします。最初は社訓を入れようと思いましたが、なかなか歌として上手くまとまりません。最終的に歌詞に込めたのは、お客様への感謝の気持ちでした。
こうして、完成した歌詞が歌になり、鈴木さんの元に届きます。さっそくスタッフを集めて聞いてもらうと、その反応は鈴木さんにとっても予想外のものでした。
「スタッフの一人が、社歌を聞いて泣いたんですよ。そんな気は全くなかったんですけどね(笑)。ただ、そのとき、社歌を作ってよかったと思いました」
■動画作成という非日常で、思い出を深める
社歌を作ってしばらくして、「中小企業 社歌コンテスト」のことを知った鈴木さんは、これに応募する動画も作ることを決心します。話を聞いたスタッフは、みんな乗り気だったそうです。仕事の合間を縫って自分たちで撮影を行ったことは、大変でしたが、それ以上に良い思い出になりました。
こうして、完成した動画は、「スタッフの姿を残したい」という鈴木さんの想いを、まさにそのまま形にしたような内容でした。お客さんをお出迎えして、カットして、カラーして、シャンプーをして……。そこには美容院での日常と、働くスタッフの姿が映し出されています。
その中には、ホームページにアップするために、モデルをカットし、それをプロのカメラマンが撮影する一幕もありました。これは鈴木さんによると、まさにスタッフのためのシーンとのことです。
「あの仕事は美容師にとって一番の華なので。彼らの一番カッコいい姿を残しておこうと思い、撮影しました。お客様にとっては何気ない動画のワンシーンですが、スタッフは気に入っているようですよ」
社歌を作り、全員で動画を手作りしたことで、社内には日常にない一体感が生まれたようです。社内で共有したい思いを、全員の心に残るようにカタチに残す。歌や動画にはそんな可能性が秘められているのかもしれません。
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《HANJO HANJO編集部》