【越境ECを地方から:3】中国人爆買いをネットで再現! その方程式とは?

海外進出 コラム

天然素材由来の台所用洗剤は、中国では農薬のついた野菜を洗うために人気だという
天然素材由来の台所用洗剤は、中国では農薬のついた野菜を洗うために人気だという 全 3 枚 拡大写真
■ライブ中継により品質の良さをアピール

 Hotapaの関連商品が越境ECで売上を大きく伸ばしたのは、「bolome」で販売されるようになってから。井上氏によると、出品のきっかけは動画によるライブ中継だそうだ。越境ECの場合、商品の機能や魅力を海外の人に伝えることがポイント。「動画は効果や機能を視覚的に伝えることができ、インパクトも強い」と考えられた。

 bolomeでは日本法人のスタッフが機材を持ち込んで、商品のライブ中継を行う。動画コンテンツを自前で用意する必要もなく、bolomeがクライアント(この場合は日本抗菌総合研究所)と相談したシナリオで中継するので、言語の問題も気にする必要はない。

 そして、もうひとつのポイントは、ライブ中継なら海外からの質問にその場で答えられることだ。Hotapaの関連商品が中国で評価されたのは、やはり安心・安全を打ち出しているため。当初は食器用洗剤としての用途を考えていたが、農薬のついた野菜などを洗うために購入する人が多かったという。値段は決して安くないが、中国の裕福層やニューファミリーは、自然由来の環境性能、口にする野菜を洗っても安心というところを評価しているという。

 bolomeの利用は2016年夏ごろで、現在までに2回ほどライブ中継を行っている。その中で、現地の疑問にすぐ答えることができたことが、視聴者の高評価につながった。売上も順調に伸びており、海外通販の売上は導入前と比較すると40%ほど上昇したという。

 この数字に貢献しているのはリピーターだと井上氏は話す。bolomeではライブ中継後に注文が増え、その後は右肩下がりになる。ただ、同社の場合はこの落ち込みが少なく、長期間一定の注文を維持するそうだ。動画を見てHotapaの関連商品を使った人が効果を実感し、その後の注文にもつながっているのだろう。

 井上氏によれば、越境ECプラットフォームを利用することは、現地の業者を開拓して販路を作るよりリスクが少ないのが利点だという。コストやリスクも最小限に抑えられ、代理店や日本法人があれば、国内サイトの開設と手間はほとんど変わらないようだ。

 同社は輸出や通関のノウハウを持っていたが、越境ECではその必要もなく、すぐに取引を開始できたという。海外取引の経験がないのであれば、まずはサイトの開設、決済、商品の発送など体制が整っている事業者を選ぶこと。その上で、日本抗菌総合研究所の成功を踏まえると、動画配信といったPR力のある越境ECプラットフォームを利用するかどうかが、その売り上げを大きく左右することになりそうだ。

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《中尾真二/HANJO HANJO編集部》

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