JR東日本、耐震対策強化へ。首都直下地震も視野に

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JR東日本、耐震対策強化へ。首都直下地震も視野に
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 JR東日本は、新幹線や在来線で進めている耐震補強対策を強化する。東日本大震災を教訓に12年度から実施してきた対策に加え、首都直下地震の想定震度の変化や最新の活断層の知見などに基づき、対象エリアを拡大。新たな耐震対策を17年度から約10年かけて進める。詳細は今後詰めるが、新たな対策には3000億円を追加投資する計画だ。
 冨田哲郎社長は4日の定例記者会見で「首都直下地震の想定震度は一部地域で従来より大きくなり、活断層も新たに見つかった場所も出てきている。こうした状況を踏まえて新しい地震対策を実施していく」と述べた。
 東日本大震災以降に進めてきた対策では16年度末までの5年間を重点整備期間に位置付け、計画数量の約8割が完了済み。主な構造物での耐震補強対策の完了率は▽高架橋柱・新幹線=99%(実施箇所約8630本)▽同・在来線=84%(5520本)▽橋脚・新幹線=88%(約600基)▽同・在来線=70%(約1330基)▽盛り土・御茶ノ水付近=完了(約1・2キロ)▽同・高さ8メートル以上の区間=完了(約8キロ)▽同・高さ6~8メートル区間=81%(約8・9キロ)▽駅舎(新幹線と在来線)=59%(約50棟)▽駅・ホームの天井(同)=59%(約330駅)▽駅・ホームの壁(同)=98%(55駅)-となっている。
 高架橋柱の鋼板巻き立てや山岳トンネルの覆工剥落防止(ロックボルト)、電化柱下部(モルタル基礎)の補強といった従来進めてきた対策の実施エリアの拡大対象として、新幹線区間では東北新幹線の福島~仙台間、上越・北陸新幹線の高崎駅と長岡駅周辺などを想定している。対象区間の高架橋柱については17年度中に補強工事に着手する計画だ。
 これまで在来線では高さ6メートル以上の盛り土や桁支点部(斜角桁)、無筋橋脚の箇所などで1日の平均利用者数が25万人以上の区間を中心に耐震補強対策を実施してきた。今後は10万人以上の区間にまで対象を拡大する。拡大範囲の詳細は今後検討していく。
 従来の対象エリアを含め、新たな耐震対策の検討も進める。具体的な検討箇所として新幹線では山岳トンネルの路盤、桁支点部(ピン沓)、電化柱(砂詰め基礎)など、在来線では高さ6メートル未満の盛り土、盛り土式のホーム、ホームの上家などを挙げている。

JR東日本/耐震対策強化、10年間に3000億円追加投資/対象エリア拡大

《日刊建設工業新聞》

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