飲食店の皆さん、棚卸しをしていますか? 棚卸しをする大事な3つの理由

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飲食店で「棚卸し」は、経理・会計上、大事な作業。棚卸しを楽にするツールやアプリも登場しているので、チェックしておきたい
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 飲食店で「棚卸し」というのを聞いたことがありますでしょうか? 物を動かすことではなく、経理・会計上、大事な作業です。何をすることなのか? なぜ大事なのか? どうすれば楽にできるかを書きます。

■飲食店での「棚卸し」とは?

 棚卸しとは一般には、残っている商品や製品などの在庫の数量をかぞえ、在庫の金額がどれだけあるかを計算することです(経理通信より)。決算の時期とかに実施する、小売店・製造業が多いです。飲食の場合は食材の量・数を把握するために実施します。毎月末、お店によっては毎日おこなっているところもあります。

■飲食店での「棚卸し」のやり方

 仕入れても、仕入れた全てを使用していない場合、そのコストを元で計算する原価率やFLコスト、FL比率が変わってしまいます。

 簡単な例でいくと、ワインを12本仕入れたとしましょう。その月、4本分提供し、8本残ったとしましょう。

 12本全部を原価にしてしまうと原価率があがります。実は「在庫」としてまだ8本あるからです。

 在庫を正しく把握し「在庫金額」を計算し、原価を正確に計算するために「棚卸し」を実施します。

「在庫金額 = 在庫個数 x 原価」

 になります。

 お酒、食材ごとに表をつくり、どれだけ残っているかを記録します。ここで冷蔵庫や倉庫に残っているものだけでなく、仕込み済み食材も記録することを忘れないようにしてください。

 さらに、原価も一様ではありません。例えば、棚卸しを月末に実施しているとして、その月に2回、20本ずつニンジンを買ったとします。1回目は20本で1200円だったのが、2回目は1600円かかったとします。

 月末にニンジンが25本残っていた場合、原価はどう計算されますか?

 ここは厳密には

 ー 個別法
 ー 先入先出法
 ー 総平均法
 ー 移動平均法
 ー 最終仕入原価法
 ー 売価還元法

 といろいろな方法があります。大事なのは計算方法を同じにしておくことです。

 では、続けてなぜ「棚卸し」が大事か、楽に棚卸しをするコツについて書きます。

■なぜ飲食店で「棚卸し」が大事か?

 一言で言えば、「在庫管理」です。商品の在庫を数えて、売上に対応する商品原価を把握するのが、棚卸しです。

 1.「粗利益」が把握できます。

 原価がわかることで粗利益が計算できます。「粗利」が大きい商品はどれか、その商品をできるだけアピールすることで収益性を向上させることができます。

 2.「在庫ロス」を把握できます。

 仕入れてきたものの中には商品として提供されないものがあります。ロスになっている部分です。在庫ロスがどれだけ発生するかを正確に知ることで発注をする際の量や頻度の調整が可能になります。

 3.寝ているお金を知ることができます。

 在庫として残っているお金「在庫金額」は、経営として活用できないお金になります。在庫金額を圧縮しつつ、品切りにならないようにバランスをとることが経営には求められます。

■楽に棚卸しをするコツ

 棚卸しを少しでも楽にするツールやアプリを紹介致します。

ー『スマ for 店長』:インフォマート社が提供しています。スマートフォンでも在庫管理・棚卸しができます。

ー『MAIDO SYSTEM』:まいどソリューションズ株式会社が提供しています。月ごとの棚卸の入力や確認ができます。

■最後に

 棚卸しを含めて、飲食店の経理・会計は奥が深いです。


●プロフィール
工藤博樹(くどうひろき)
メリービズ株式会社 代表取締役社長。カナダ生まれ。カナダ、シンガポール、フランス、日本育ち。2000年、東京工業大学修士課程修了。2000-08年、日本IBMプロジェクトマネージャーを担当。2008年、INSEAD MBA取得。CVAにて大手企業向け経営戦略をコンサルティング。2010年、Locondo.jp立ち上げ。自身の苦労から事務作業を楽にできるサービスを用意したいと考え、2011年7月にリブ株式会社(現在はメリービズ株式会社)で経理サービスの「メリービズ」を開始。FinTech協会代表理事も務める。 https://merrybiz.jp


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《工藤博樹》

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