豚枝肉高騰1キロ650円、過去10年間で最高/9月中旬東京

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豚枝肉高騰1キロ650円、過去10年間で最高/9月中旬東京
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 東京食肉市場の9月中旬の豚枝肉相場が過去10年間で最高となっている。夏の高温が落ち着く秋は出荷頭数が増えることで、例年は相場を下げる時期だが、今年は出荷の増加が鈍く、相場を維持する。2014年に流行した豚流行性下痢(PED)の影響から、母豚の出産成績が下がっていることに加え、今年は7月の高温から8月の低温など気温差が激しかったことで成育が鈍っている。引き合いが全国的に強まっている。

 9月中旬の東京食肉市場の上物加重平均価格は1キロ650円と、前年同期より2割高い。茨城県の食肉地方卸売市場も3割高、西日本の市場でも例年より高い。関東地方の市場関係者は「記憶にない高値だ」と指摘する。

 9月前半の全国のと畜頭数は6万頭前後と例年に比べ「1割ほど少ない」(市場関係者)。九州地方の生産者は、PEDの影響から「母豚の出産成績が悪くなった」と説明する。

 国産の品薄高で輸入量は潤沢だ。今年は過去最高だった前年を上回るペースで増えている。スーパーでは特売の目玉商品を国産から輸入へ切り替えるなどの動きが出ている。「国内の生産基盤の強化が必要。このままでは国産の消費減退につながりかねない」(東京都内の仲卸業者)との懸念の声も上がる。

豚枝肉 前年超え続く 国産代替 輸入物も高値 東京市場
 東京食肉市場の豚枝肉価格は7月以来、前年超えの高値の水準が続いている。出荷頭数の回復が遅れ、上物は1キロ当たり600~650円前後で推移。国産の品薄高で、競合する米国産などの輸入量が増え、スーパーの売り場を取り合う状況だ。今後は出荷頭数が増えて相場を下げる見込みだが、「出荷増は一時的。相場は高水準で推移する」(市場関係者)見通しだ。

 21日の上物価格は1キロ589円だった。前日より35円下げたが、前年同期を1割上回る。東京都内の仲卸業者は「この時期には異例の高値」と指摘する。例年、9月は気温の低下で餌の食い込みが良くなる。増体が進み、出荷頭数も増えて相場は軟調傾向となる。今年は天候不順で豚の出荷が遅れており、価格は堅調に推移している。

 東京食肉市場の9月(21日まで)の取引頭数は1万107頭。前年同期より9%(1055頭)少ない。昨夏の種付けの成績が悪かったことも影響している。

 国産が高騰した場合、輸入物に替わる傾向にある。ただ仲卸業者は「輸入物の価格も高く、国産からの切り替え時期を探っている」と話す。東京都内の中堅スーパーでは豚肉の売れ行きが鈍く、特売の目玉商品を既に米国産に切り替えた。

 今後は気温の低下で、滞留していた豚の出荷が進む見込み。今週の相場が下げだしたこともあり、市場関係者は「1キロ当たり550円まで下げる」とみる。ただ、長期的には出荷頭数の回復にはつながらず「相場の下げは限定的」(同)との見方もある。安定出荷に向け、市場関係者は寒暖差が大きい秋期の飼養管理に注意を呼び掛ける。

豚枝肉高騰1キロ650円 9月中旬東京

《日本農業新聞》

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