こだわりの焼酎をPR、米国業者に蔵元ツアー/ジェトロ熊本センターが輸出支援

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こだわりの焼酎をPR、米国業者に蔵元ツアー/ジェトロ熊本センターが輸出支援
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 日本貿易振興機構(ジェトロ)熊本貿易情報センターが米焼酎の輸出支援に乗り出した。米国から和食レストランの酒類バイヤーを県内の蔵元に招くツアーを企画。日本酒に比べ、海外での知名度が低い焼酎について風味の良さや製造のこだわりを伝える。杜氏(とうじ)や酒造組合との商談会で、米国市場の調査や商品特徴を生かした販売戦略の立案も進める。蔵元は焼酎輸出で先を行く韓国に迫りたい考えだ。原料を供給するJAくまは専用米の需要増に期待を寄せる。

 9月上旬のツアーには、米国で日本の酒類を扱う卸売業者や日本食レストランのバイヤーら3人が参加。3日をかけ、ジェトロ職員が球磨焼酎の老舗、高橋酒造(人吉市)や伝統酒「赤酒」をつくる瑞鷹(熊本市)など6カ所を案内した。参加者1人ずつに通訳をつけ、米の品種、酵母、製造法を杜氏に聞き取った。参加者は仕込み段階の香りや味も確かめ、銘柄ごとの違いや生産量、海外向けのラベルまで細かく意見交換した。

 酒卸のモニカ・サミューレスさんは「食事に合わせて香りや、辛さの違う酒を提案する和食店が増えている」と米国の実状を説明。日本の酒は「本物志向が強い都市部の若い世代に人気」と話す。

 原料を生産する産地も意欲的だ。JAくまは、2004年から部会や県などと連携して焼酎用米を栽培する。17年産は13の蔵元と390トンを契約。販売量は当初に比べ3倍に増えた。来季からは多収の「たちはるか」を本格栽培し、地理的表示指定がある球磨焼酎の需要増に備える。JAは「海外でも米の焼酎がメジャーになれば産地の励みになる」と期待する。

 昨年の熊本地震では酒蔵の被災が相次いだ。地割れや用水路の破損で水稲の作付けができない場所も残る。

 ジェトロ熊本の奥泉和則所長は「地震からの創造的復興に海外市場開拓は有力な手段。事業を通じ、生産者の輸出への関心を高めていきたい」と意気込む。

 ジェトロによると16年の焼酎輸出額は15億円。日本酒(155億円)に比べると伸びしろが大きい。業界は米国を有望な市場とにらむ。「和食ブームを追い風に過去3年の輸出量は増えている」(ジェトロ熊本)という。ライバルとなるのが米国市場でトップシェアを持つ韓国産だ。対抗するため、食品商社や蔵元などは8月に「焼酎輸出促進協議会」をロサンゼルスに設立。現地で市場調査や販促活動を展開していく考えだ。

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《日本農業新聞》

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