米粉ブーム本物! 取扱量が前年を上回る/グルテンフリー食品が人気

制度・ビジネスチャンス ニュース

米粉ブーム本物! 取扱量が前年を上回る/グルテンフリー食品が人気
米粉ブーム本物! 取扱量が前年を上回る/グルテンフリー食品が人気 全 1 枚 拡大写真
 グルテンフリー食品の人気の高まりを受け、米粉需要が盛り上がっている。健康志向の消費者ニーズを捉え、米粉商品を販売する製粉業者の取扱量は前年を上回る。産地では、米粉用米の増産につながり、2017年産の作付面積は前年比55%増の5307ヘクタール(農水省調べ)に拡大した。政府が3月に米粉の用途別基準を設けたことも後押しする。地元の製粉業者と米産地の連携が商機を呼び込む。米消費拡大に向け、米粉への期待が高まっている。「用途別基準」後押し
 新規需要米による米粉商品を8年前から販売する製粉会社のみたけ食品工業(埼玉県戸田市)。昨今の米粉ブームに手応えをつかむ。「小麦アレルギーを引き起こすグルテンを含まないグルテンフリー市場が盛り上がっている。春先から米粉商品の問い合わせが多くなっている」(同社の営業担当者)。

 製パン・製菓メーカーに加え、米粉パン向けにホテルや外食関連業者からの注文が増え、米粉の取引量は前年から2割増えた。対象は訪日外国人や健康志向の消費者で、「認知度が高まってきた」(同社)とみている。グルテンを含まないことで、小麦アレルギーの消費者も安心して食べられる。離乳食として安心して与えられるなど、子育て世代のニーズも高い。

 需要の高まりから、米粉用米の在庫に不足感が出た同社は、JA全農さいたまへ17年産の取引量の拡大を求めた。それを受けた全農さいたまは「来年以降も需要が見込め、(国の助成金を含めた)農家所得は飼料用米などにも劣らない」と呼び掛け、産地の増産に動いた。17年産の県内作付面積は前年比3・1倍の593ヘクタールに拡大した。

 家庭向けにグルテンフリー対応の米粉商品を売り出すのは熊本市の熊本製粉。販売2年目の今年は、地元の九州だけでなく首都圏の高級スーパーや百貨店、ドラッグストアへも販路が広がった。

 商品のアイテム数も充実させ、3月に米粉を使ったお好み焼き粉、天ぷら粉、5月にはケーキミックス粉を新たに発売。米粉商品の売り上げは前年から2割増のペースだ。熊本製粉は「今後も好調な販売を見込んでおり、原料調達強化に向けて、JAなどへ取引拡大を申し込んでいる」と説明する。

 大手菓子メーカーなどへ米粉の販売を進めるのは新潟製粉(新潟県胎内市)。取扱量は前年比で3割増と、需要の高まりを実感する。米粉の地産地消に力を入れる同社は、「行政やJAとの連携が不可欠」と強調する。

 米粉用米は輸入小麦の代替原料として2000年代後半から注目されるようになった。当初は、使い勝手や価格、食味の面で小麦に劣り、利用量が伸び悩み、利用量は近年2万トン前後で停滞していた。17年は3万トンに迫る勢いだ。

 政府は25年度までの生産目標(10万トン)の達成へ、今年3月に米粉を「菓子・料理用」「パン用」「麺用」など用途別基準を定めて後押しする。「米粉用米の増産は米消費の追い風になる」とした声が産地や実需者から上がっている。(田中秀和、水澤潤也)

米粉ブーム本物 ノングルテン手応え 地元業者と産地連携

《日本農業新聞》

編集部おすすめ

特集

PCサイトを見る