映画『星めぐりの町』小林稔侍演じる豆腐職人と被災少年/食や地域をテーマに

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映画『星めぐりの町』小林稔侍演じる豆腐職人と被災少年/食や地域をテーマに
映画『星めぐりの町』小林稔侍演じる豆腐職人と被災少年/食や地域をテーマに 全 1 枚 拡大写真
地元米を贈呈 舞台のJAあいち豊田
 食や農業、農村を舞台にした映画が増えている。27日からは、愛知県豊田市を舞台にベテラン俳優の小林稔侍さんが豆腐職人を演じた初主演映画「星めぐりの町」が全国公開となる。地元のJAあいち豊田も全面協力。東日本大震災で心に傷を負った少年が、豆腐職人との交流を通じて成長していくヒューマンストーリーに仕上がっている。

 「星めぐりの町」は映画監督の黒土三男さん(70)が、震災をきっかけに移住した豊田市で、同市の太田稔彦市長から依頼されたことがきっかけで企画がスタート。映画としては「蝉(せみ)しぐれ」以来12年ぶりにメガホンを取り、2017年春に同市でロケを行った。

 「ヒーローではない、誠実に仕事をしている一人の市民を描きたい」(黒土監督)という思いから主演の白羽の矢が立ったのが小林さん。芸歴57年目にしてこれが初の主演だ。同市で手作りの豆腐店を営むという役柄を演じている。

 全国公開を前に、JAあいち豊田を訪れた小林さんは「子どもの頃の記憶にある豆腐屋を演じている。人との出会いやいかに生きるかが大切かを教えてくれる映画で、最初は涙、終わる頃には前向きな元気な気持ちを持てる映画になっている」とPRする。

 映画では娘役に壇蜜さんの他、六平直政さん、平田満さん、高島礼子さんといった実力者が脇を固める。劇中で登場する手作り豆腐は、小林さん演じる主人公の修業元という設定の京都の豆腐店「平野とうふ」から取り寄せたものを使用。JAの特別栽培米「赤とんぼ米」も登場するなど、食べ物のシーンも見逃せない。

 小林さんは「自分でスーパーに買い物に行ったら必ず買い物籠に入れるくらい、豆腐は大好きな食べ物の一つ」だという。

 黒土監督は「小林さんは日本で数少ない『本物の俳優』。いつか主演でやりたいと思っていた。これは“小林さんありき”の映画で、他の人では成立し得ない出来栄えになっている」と話す。

 一足早く、同市と名古屋市で先行上映。満員の観客が詰め掛け、評判は上々だ。27日からは全国50館で公開する。東京都(2館)での初日上映では、JA提供の「赤とんぼ米」計550パック (1パック 300グラム)を先着順でプレゼントする。
農業や農村題材  話題作が相次ぐ
 食や農業を題材とする映画では、17年に元OLが米作りに挑む姿を描いた「ごはん」(安田淳一監督)が公開された。足かけ4年の撮影で稲作現場の実情や人間模様を丁寧に描き、「米作りエンターテインメント映画」として高い評価を得た。今も全国で上映会が行われる根強い人気を誇っている。

 2月には、農村を舞台にした青春映画「野球部員、演劇の舞台に立つ!」(中山節夫監督)も公開される。こちらは福岡県八女市でロケを行い、地元のJAふくおか八女が撮影に全面協力した。2月24日に福岡県と東京都で封切りされ、福岡を中心に全国13館での上映を予定している。(市来丈)

豆腐職人と被災少年の交流描く 食・地域・人生など丹念に 小林稔侍さん初主演の映画 「星めぐりの町」

《日本農業新聞》

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